Tree / 薬師丸ひろ子

これを超えるアルバムはもう出せないのではないか、と名盤を手に入れたときにいつも思う。前作「エトワール」が俺にとって最高のアルバムだと思ってた。

しかしそういう名盤を出すアーティストは、いつもそんな俺の想いを軽々と越えて、更に名盤を出してくる。この「Tree」もそうだ。列車の中で聞いていると感動のあまり泣きそうになる。独り寝ながら聴いていると幸せに包まれる。

前作「エトワール」からおそらくコンセプトは変わってない。シンプルな歌の強さをまざまざと見せつけてくる。薬師丸ひろ子の声が主役、メロディも楽器も歌詞も全て声に対して最適化されてる。特にお気に入りは以下の2曲。

薬師丸ひろ子の声が揺れて危うい感じで、それが感情を揺さぶられる。そんな風に揺さぶられながら心地よい宇宙へどんどん引き込まれていく。
一つの物語のように進む音楽。何気なく始まるイントロから、呟くような声に導かれながらこちらも心地よい世界へと連れて行ってくれる。

どちらもこうやって記事書いてる最中に曲の良さに泣きそうになる。