おっさんは他者との会話も有料コンテンツになっていることを理解すべき

俺通信から解放されたい

おっさんがひたすら虚空へ発信することを俺通信って言うのか。まあ、おっさんあるあるだよね。彼らに受信側の都合はあんまり関係ない。発信すること自体がストレス解消なのだ。この受信側の人は50代のおばさんと言うことだが、それもまたおっさん連中には安心感の一つかも知れない。20代の女性に送ればセクハラだけど、50代なら…と言う甘えがある。実際には何歳に送ろうとセクハラと取らえられるとセクハラなんだけど。

おっさん、と言うか、歳を取るほどに人は発信したくなる。特に男は俺の壮絶な人生を見てくれ!みたいな。みんな自分の人生を壮絶だと思っているものの、どれも外部から見れば平凡な人生なんだけど。だけど自分の人生だけは特別だと思っているし、そう思わないとやってられない。

会社では突き上げられ、家庭では無視される。でも結構俺、頑張って来たよね?誰か理解してよ。

と言う心情の発露の先にちょうど良い感じにこの人がいたんだろうな。

俺もおっさんだけど、趣味にしても何にしても独りで完結出来ないおっさんっているよね。誰かと一緒じゃないと何も始められない、何かをやっても常に誰かにその情報を垂れ流さないとやっていけない人。

携帯電話ショップでひたすら女性店員と無駄話をしようとするおっさん。

コンビニに毎日通い、女性店員と仲良くなって必死に無駄話を延長しようとするおっさん。

居酒屋で注文を取りに来た女性店員に一生懸命受けないギャグを飛ばすおっさん。

みんな、必死なんだ。俺にはまだ価値があるはずって、誰かに認められたい。それはおっさんと言う同カテゴリーの属性じゃなくて、もっと遠い、もっとも遠い属性をもった他者から。女性なら俺にそんなきつい言葉を投げかけてこないんじゃないか、まだ甘い言葉を掛けてくれるんじゃないかって、その一縷の望みにかけている。