映画「1秒先の彼女」を観た

数か月に1回ほど、妙に映画館に行きたくなる時がある。そんな時はネットで上映している映画を調べて、面白そうなものをしていたら事前情報をほとんど入れずに行く。今回もそんな感じで、以下の映画を観てきた。

これが予想外に良かった。一言でいうとファンタジック ラブコメディなんだけど、登場人物や風景が妙にリアルなのが俺好み。主人公の女性は微妙な見た目だし、途中、出てくる海岸なんかも雑然としてるんだけど、寧ろそれが妙なリアル感がある。まあ、後半はファンタジー入ってくるんだけど、リアルなところはきちんとリアルなところが良い。

齢も50を超えてくると恋愛自体がもうSFな感じで、海外の恋愛映画って言うと俺には絶対に経験できないと言う意味で超絶SFなんだけど、それでも画面に現れるリアルさを感じる情景と、そしてアジア映画と言うだけで何となく心が躍ると言うか、楽観さが画面から滲み出てて、それでも最後は俺もちょっと泣いてしまったと言うホロリとさせる部分とか、全てが俺にはジャストフィットなSF映画でした(SF映画と言うのは先にも書いたけど恋愛映画全てが俺に取ってはもうSFと言う意味です。一般的にはラブコメでしょうね)。

こっからは邦画ディスになるんだけど、何で邦画ってあんなに清潔感に溢れた場面ばかりなんだろう。昔、某ドラマで俺が住んでるところの海岸が出たんだけど、ゴミだらけな海岸が凄く綺麗になってて、何だか妙に興ざめした記憶がある。別の映画でも、貧乏な設定の人が着てる服はパリッとしてたりとか、それはそれでリアリティが無くて、虚構さが浮き彫りになっちゃうんだよね。

きっとそれは映画に求めるものが違うのかも知れない。俺は映画には自分が絶対体験することが出来ない他人の人生を疑似体験することを目的としてるのだけれど、邦画の(商業的な)製作が考えているのはは単純に2時間の娯楽提供なのかも。少なくとも普通の人々をメインに映画に映すのであれば、やっぱりそこにはリアリティが普通に欲しい。