人と言うのは、それまで出会ってきた人たちがごちゃまぜになった結果物だと思ってる。だけど、ネット時代になって、面白い話や考え方、ユーモアなどを浴びるように受け続けているうちに、人は単に中身のない、外に他人とネット情報を貼り付けただけの物体になっているような気がする。
昔は、会える人も限定的だったので、周りの環境や会う人の影響はかなり大きかったと思う。極論を言えば、5人しか会わなければ5人のなかで一番影響力の強い人50%、残り4人で50%の混合物になっていただろう。
これが今や数千とか数万の人の個片の集まりになってくると、おそらく人のパーソナリティは画一化されてくる。統計上、n数を増やせば平均化していくのは当たり前。そして、必要な場所と人に必要なパーソナリティを見せて、また別の場所では別のパーソナリティを提示、いわゆる「俺/私はこういうキャラだから」を全方位的に展開を始める。
そんな人たちは多分、自分が一体何者なのか、何なのか分からなくなってくる。独りになる時間があれば、それをもう一回自分で掘り下げていくのだろうけど、スマホがあれば起きてすぐ、寝る直前までインスタントな暇つぶしができるのだろう。
更にネットでは自分の好きなこと、モノ、考え方だけを浴び続けることが出来る。そこで全然異質なものに出会って、影響を受けるストレスを回避し生き続けることが可能だ。
そうやって、挫折もストレスもなく、いいねとフォロー数を追いかける何かの社会性生物になるのだろう。そしてこれはきっと止められない。