全能感が人を鬼畜にする

神戸で起きた教員によるいじめの考察記事。あまりに興味深かったのでこの著者の本も借りて読んだ。

他の人に経験があるかどうかは知らないが、学生時代、一対一で会うと友好的な友人が2人以上つるむと意地悪になったり、或いは人が変わったように悪意に満ちたりするのがどうにも理解できなかった。だけど、上記の本を読んで納得がいった。結局全能感と言う皆に備わっている麻薬のスイッチがどこかで入ると人はそういう残酷なことを始める。

この人の本では「寄生される」と言う表現で、その人のモードが変わることを説明していた。俺は「汚染される」と言う感覚だが、言っていることは同じ。

特に自分に対して好意を持っていたりする相手をいたぶると自分の影響力を実感して全能感の虜になってしまうんだろうな。

子どもの頃は、確かに虫とかに残酷な仕打ちをして全能感を得たりするし、あまり努力をしなくても俺は物事を達成できる、と言う勘違いを起こす。

でも育っていくうちにそうじゃない、全能感を得るには正当な努力が必要だし、努力をすればするほど益々努力が必要なことを理解し、全能感から遠ざかっていく。

そこをショートカットして全能感は心に眠らせたまま、場の雰囲気をコントロールしたり、もしくは誰かが醸成した雰囲気に合わせることが得意になってしまうと暴走してしまうのだろう。