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独りで何もせずにいると煮詰まってしまうので、平日とは言うものの映画見てきた。緩い邦画がいいなと思ってたら上記映画をレイトショーでやっていたので観た。確かTVでも宣伝よくやってたよなーと思いながら。
感想だけど、未だにこういう80年代トレンディドラマみたいなのやってんだなと思った。石田ゆり子が演じるヒロインは海外で活躍する国際ジャーナリスト、婚約相手は金もうけが得意な経済学者、そこへ福山雅治演じる世界的に有名なギタリスト。ロケ場所もヨーロッパの各地からニューヨークまで。なぜかアジアとかアフリカは無いのね。
もうね、舞台設定の非現実感が凄い。異世界転生ものみたいな現実感のなさ。ていうか中高年女性向けの異世界転生ものがこういう80年代トレンディドラマ風味なのかもしれない。
ツッコミどころも満載だけれど、一番納得いかなかったのはギタリストの師匠が倒れるタイミングが何で石田ゆり子と会う日なの。そしてなぜかタイミングよくスマホをタクシー内に忘れる福山雅治。いや、それだけ会いたかったら連絡ツールのスマホ絶対忘れないよね。
そしてマネージャーの策略にはまり、別れる感じになって翌日の電話のやり取り。お互い違う意図を持って話してるけどなぜか会話が通じてるって、それ見ながら「あ、俺こういうの見たことある。エンタの神様に出てたアンジャッシュのネタだね」とマジ引いてしまった。
他にも石田ゆり子の同僚(外国人)が負傷して石田ゆり子の家にいて、なぜかそこに福山雅治呼んでキスとか始まるし、いや、この場の主人公は負傷した友人だろ、これが噂の不倫脳か、とか思っちゃったよ。
でもね、こういう一連のやり取り見ながら、80年代からもう40年近く経ってまだこんなことやってるのはある意味伝統芸能なんじゃないかって。
ジャパニーズスタイル恋愛ドラマ。無駄に海外でリッチでお洒落な生活と、ハイスペックな主人公と登場人物、そして有り得ないタイミングが頻繁に起きて事件勃発。
ただ、マネージャー役の女優さんの演技が凄くて、(今調べた桜井ユキっていう女優)その人の演技でかなり印象は好転した。あと、福山雅治の最後のシーンの表情も、いやーうまいなーと感心。石田ゆり子はイマイチ顔からは感情が読み取りづらかったけど、桜井ユキとの食事シーン(嘘を告白するシーン)の演技は女性同士の戦いと言うか感情のやり取りが面白かった。なんつーか会話だけであそこまで鍔迫り合いできるのは女性ならでは。
最終的な評価としては、まあそういう周辺設定には疑問多かったけど、桜井ユキの演技がとてもよくてそれでプラスな評価。つーか桜井ユキ視点で映画作った方が面白かったような気もする、それぐらい桜井ユキ推しになった映画でした。